ラグドールにおすすめのキャットフード・猫の餌の選び方

キャットフード博士
ここではラグドールのキャットフード・猫の餌の選び方び方について詳しくご紹介します。
ラグドールはいくつか特定の遺伝疾患の好発が見つかっていますが、その中でもシュウ酸カルシウム結石が11.2倍、ストルバイト結石が5.3倍好発するという調査結果が見つかりました。
これに伴って、ラグドールに多い尿路結石の予防効果が期待できるキャットフードをご紹介したいと思います。

引用:アメリカ獣医師会雑誌、 2000年8月15日、巻。217、 No.4、520-525ページ

加奈子
ストルバイトの予防食を食べてるとシュウ酸カルシウム結石が出来やすいっていうし、両方の結石を予防するのって難しいわよね。
小太郎
博士が最新の研究結果をもとにまとめてくれたけど、研究は日々行われていて情報はどんどん変わるにゃ。
できるだけ情報を更新していこうと思っているけど、更新日から時間が経ってたら注意して欲しいにゃ。
ここの内容は健康なラグドールに向けた内容になってるにゃ。
現在も結石で治療中の子はしっかり担当の獣医さんの指示に従ってまずは完治させてにゃ。

ラグドールのキャットフード・猫の餌を選ぶ上で欠かせない3つのポイント

ここではラグドールのキャットフード・猫の餌を選ぶ時に重要なポイントを3つに絞ってご紹介します。これまでシュウ酸カルシウム結石とストルバイト結石の両方を予防するのは困難とされてきましたが両方に効果が期待できる調査結果が見つかったのでそちらを元にしています。

注意点
この調査では対象が12頭と少なく、チームには「ヒルズ社」も加わっている為、調査結果を過信することはできませんが、多価不飽和脂肪酸が尿路結石の予防に効果があるという報告は人間の調査でもあるので期待ができる内容です。

また、調査では尿路結石の予防にオメガ3・オメガ6脂肪酸の効果が期待できるとしていますが、適正量については触れていません。最近ではオメガ3脂肪酸をとれるサーモンオイルなどのサプリメントもありますが、過剰に与えて栄養バランスが崩れても他の病気の原因になる可能性があるので注意が必要です。

参考:Hall JA, Brockman JA, Davidson SJ, MacLeay JM, Jewell DE. Increased dietary long-chain polyunsaturated fatty acids alter serum fatty acid concentrations and lower risk of urine stone formation in cats. PLoS ONE(2017), 12(10): e0187133.

ラグドールには太りにくい高たんぱくなフードがおすすめ

高たんぱくなキャットフードは筋力維持に期待ができ、猫にとっても消化・吸収が良いので食べすぎの防止や体重のコントロールに期待が持てます。より消化・吸収の期待値を高める為にグレインフリー(穀物不使用)を選ぶのも良いでしょう。

肥満はシュウ酸カルシウムの原因になるとも言われています。 最低でもタンパ室が30%以上、理想は35%以上を目安 に高たんぱくなフードを選ぶと良いでしょう。高たんぱく食はおしっこの増加や尿の酸性化が望めるのでストルバイトの予防に期待ができます。

参考:ネコにおける高蛋白食給与が尿中ストルバイト結晶数 ならびに尿不溶性有機成分濃度に及ぼす影響(麻布大学獣医学部、日本農産工業株式会社研究開発センター)2000,12,26、10ページ

ラグドールには「総合栄養食」がおすすめ

「国産の無添加系キャットフード」や「市販の激安フード」などはAAFCOの栄養基準を満たしていないものがあります。AAFCOではオメガ6脂肪酸が必須栄養素となっています。調査ではオメガ6脂肪酸に含まれるアラキドン酸が腎臓の血流を促進し尿内のカルシウム量を低下させるとの報告があります。

オメガ6脂肪酸は基本的には動物の脂肪に含まれる成分なのでほとんどのキャットフードに含まれている成分ですが、猫が1日に必要とする含有量を満たしている 「総合栄養食」と書かれたもの を選びましょう。

ラグドールにはオメガ3脂肪酸が豊富なフードがおすすめ

オメガ3脂肪酸の中でも「EPA」と「DHA」が尿中のカルシウムを減らし、腎臓のカルシウム吸収が良くなり結果として尿中のカルシウム濃度が低くなる為、シュウ酸カルシウム結石が結晶化しにくくなったり大きくなりにくくなります。

ただし、オメガ3脂肪酸は成猫にとっては必須の栄養素とされていない為、表示されていないこともあります。サーモンや青魚の油に多く含まれる成分なので、 オメガ3脂肪酸の割合が高いもの かサーモンや青魚をたくさん使ったフードを選ぶと良いでしょう。

ラグドールの為に30種類以上のキャットフード・猫の餌を比較

メーカー名 たんぱく質(%) 総合栄養食 オメガ3脂肪酸(%)
モグニャン 30 2.08
カナガン 37 0.82
シンプリー 37 3.89
ファインペッツ 32 0.4
ねこはぐ 28.5
ジャガー 40 1.4
 ファーストチョイス 31 0.58
ロイヤルカナン 25 0.63
サイエンスダイエット 29 0.21
ナチュラルチョイス 33
メディファス 31.5
 アイムス 32
ピュリナワン 38
 ナチュラルバランス 34 0.5
アーテミス 30 0.6
カントリーロード 35
シーバ 30
セレクトバランス 30
コンボ 27
ソリッドゴールド 34 1.0
フリスキー 30
キャラットミックス 27
銀のスプーン 30
ねこ元気 30
ミオ 27
カルカン 32
ビューティープロ 35
モンプチ 32
懐石 27
オリジン 40 1.2
ブルーバッファロー 30 0.3
アズミラ 30 0.3
ドクターズケア 24.2
JPスタイル 27 1.3
ドクターズダイエット 31
アカナ 37 2.2

※オメガ3脂肪酸は成分欄に記載があるもののみ表示しています。

ラグドールにおすすめのキャットフード・猫の餌ランキング

モグニャンキャットフード

モグニャンがラグドールにおすすめな理由

モグニャンキャットフードは高たんぱく・低脂質な白身魚を全体の63%も使用した贅沢な無添加キャットフードです。オメガ3脂肪酸が豊富なサーモンオイルも使用しているのでストルバイト結石やシュウ酸カルシウム結石が不安なラグドールにおすすめのキャットフードと言えます。また、キャットフード博士限定で初回購入価格が半額になるキャンペーンを実施中なので、食べてくれるか分からない子も気軽に試すことができます。

価格 【通常価格】3,960円/1.5㎏【キャットフード博士限定】初回購入価格が50%OFF
総合評価
備考 材料はヒューマングレード/白身魚を63%使用/オメガ3脂肪酸が2%以上
1㎏あたりの価格 たんぱく質 総合栄養食
2,640円(初回は1,320円) 30% 全ライフステージ対応
オメガ3脂肪酸 脂質 酸化防止剤
2.08% 16% 不使用
保存料 着色料 香料
不使用 不使用 不使用

モグニャンキャットフードは1袋1.5㎏を初回のみ半額でお試しできるので、食べてくれるか分からない…という子も1袋しっかり試すことができます。サンプルの時は食べたけど商品を買ったら途中で飽きて食べなくなったというケースもあるので、一袋しっかり試せるのは嬉しいですね。

シンプリーキャットフード

オメガ3脂肪酸も豊富で高たんぱく!

シンプリーキャットフードはたんぱく質が37%と高たんぱくでオメガ3脂肪酸が最も多い3.89%のキャットフードです。白身魚よりもオメガ3が豊富なサーモンを全体の50%以上使用しいてるので、尿路結石の予防に期待ができるオメガ3脂肪酸が豊富に含まれているので2種類の尿路結石が多いラグドールにおすすめです。サーモン以外にもニシンや白身魚を使用していて、全体の75%以上も魚を使用した魚好きにはたまらないキャットフードです。

価格 【通常価格】3,960円/1.5㎏
総合評価
備考 材料はヒューマングレード/サーモンベース/オメガ3脂肪酸が最も豊富!
1㎏あたりの価格 たんぱく質 総合栄養食
2,640円 37% 全ライフステージ対応
オメガ3脂肪酸 脂質 酸化防止剤
3.89% 20% 不使用
保存料 着色料 香料
不使用 不使用 不使用

シンプリーキャットフードは高たんぱくな割にカロリーが380㎉と低く、肥満やそれに伴ってリスクが高まる尿路結石などに期待ができます。脂質も高めなので満腹感が得られやすいので食べすぎてしまう子や食欲旺盛な子にもおすすめのキャットフードです。

アカナキャットフード

ラグドールにおすすめのオメガ3が豊富な魚の使用量が多い

アカナのキャットフードは全体の75%に魚を使用した贅沢なキャットフードです。使用している魚の種類はニシン・イワシ・カレイ・タラでニシンやイワシなどのオメガ3が豊富とされる青魚をメインに使っています。尿路結石の予防に期待が高まるオメガ3脂肪酸が2.2%と豊富に含まれているので尿路結石のリスクが高いラグドールにおすすめのキャットフードです。

価格 【通常価格】6,264円/1.8㎏
総合評価
備考 材料はヒューマングレード/数種類の魚をブレンド/オメガ3脂肪酸が2%以上
1㎏あたりの価格 たんぱく質 総合栄養食
3,480円 37% 全ライフステージ対応
オメガ3脂肪酸 脂質 酸化防止剤
2.2% 20% 不使用
保存料 着色料 香料
不使用 不使用 不使用

アカナのキャットフード栄養価的にはラグドールにおすすめできるんですが、値段が高いのが残念な点でもあります。高たんぱく・高脂質は太りにくい食事ではありますが、体質的に合わずに下痢や嘔吐をしてしまう子もいるので、症状が見られる場合はモグニャンなどの少したんぱくや脂質が低いものも試してみて下さい。

ジャガーキャットフード

市販のキャットフードと比べればラグドールにおすすめ

ジャガーキャットフードは超高たんぱくなつくりになっています。肉と魚を全体の80%以上使っているので高たんぱくな味を好む猫の習性に合ったキャットフードと言えます。肝心なオメガ3脂肪酸は1.4%と低く見えますが、市販のキャットフードでは表示すらされていない成分なので十分高い値と言えます。ただ、値段や栄養価を考えると上位のキャットフードの方がラグドールに適したフードと言えます。

価格 【通常価格】4,280円/1.5㎏
総合評価
備考 材料はヒューマングレード/チキンと魚をブレンド/超高たんぱく
1㎏あたりの価格 たんぱく質 総合栄養食
2,853円 40% 全ライフステージ対応
オメガ3脂肪酸 脂質 酸化防止剤
1.4% 20% 不使用
保存料 着色料 香料
不使用 不使用 不使用

ジャガーキャットフードはたんぱく質40%・脂質20%と超高たんぱく・高脂質で穀物不使用なので、猫にとっても消化吸収が良いので食べすぎによる体重の増加や肥満になりにくいフードと言えます。ただ、尿路結石の予防に期待ができるオメガ3脂肪酸が特別に豊富という訳ではありません。

オリジンキャットフード

超高たんぱくで厳選素材を使用したプレミアムフード

オリジンのキャットフードは超高たんぱく・高脂質なキャットフードです。全体の90%に肉と魚を使用している為、猫が必要とするアミノ酸などの栄養素を豊富に含みます。当サイトでは「キャット&キトゥン」をレビューしていますが、ラグドールにはオメガ3脂肪酸が豊富な「シックスフィッシュ」がおすすめです。

価格 【通常価格】6,300円/1.8㎏
総合評価
備考 材料はヒューマングレード/肉と魚が全体の90%/超高たんぱく
1㎏あたりの価格 たんぱく質 総合栄養食
3,500円 40% 全ライフステージ対応
オメガ3脂肪酸 脂質 酸化防止剤
1.2% 20% 不使用
保存料 着色料 香料
不使用 不使用 不使用

オリジンキャットフードの「キャット&キトゥン」に含まれるオメガ3脂肪酸の割合は1.2%ですが、「シックスフィッシュ」には2.1%含まれています。肉好きな子や魚好きの子など、好みにもよりますが尿路結石が多いとされるラグドールに与えるなら「シックスフィッシュ」がおすすめです。

ラグドールのキャットフード・餌の選び方でよくある質問Q&A

ここからはラグドールのキャットフードを探している方からよく頂く質問をまとめました。ラグドールと暮らすオーナーが良く抱えている悩みなので、これからラグドールを迎える方・今後ラグドールと暮らしたい方は参考にしてみて下さい。

ラグドールって餌代はどれくらいみておけばいいの?

与えるキャットフードの価格によって全く違ってきます。ただ、ラグドールはオスで5~8㎏、メスで4~6㎏が平均と言われています。なので雑種の1.5~2倍くらい餌代を見ておいた方が良いでしょう。ですが、一緒に住むようになってから「こんなはずじゃなかったのに…」となると大変です。

なので最大でかかる金額をシミュレーションしておきましょう。国内でブリードされるラグドールでは少ないですが、大きいオスでは10㎏を超える個体もいます。ロイヤルカナンから販売している「ラグドール 成猫用」は2㎏で2,200円くらいなのでこの条件で計算してみましょう。

出典:ロイヤルカナン>猫用製品>FBN>ラグドール 成猫用

体重10㎏の子として考えると、以下のような金額になります。

避妊・去勢をしている場合
2,000(g)÷80=25日分

2,200(円)÷25=88円(1日分の餌代)

68.75(円)×30日=2,640円(1カ月分の餌代)

避妊・去勢をしていない場合

2,000(g)÷99=20日分

2,200(円)÷26=110円(1日分の餌代)

84.61(円)×30日=3,300円(1カ月分の餌代)

上記のように、体重・去勢や避妊手術の有無・室内飼いか放し飼いか・餌の値段など様々な要因によって餌代は変わってきます。これからラグドールを迎える予定の方は自分があげたいフードと給餌量を元に月にいくらかかるのか計算してから迎えるようにしましょう。

ラグドールにあげる餌の量はどれくらいが適切なの?

基本的には「【体重・ライフステージ別】キャットフードの量と計算方法」を参考にして頂くか、現在与えているキャットフードのパッケージに書かれているメーカーが推奨する給餌量を参考にして下さい。ただ、どちらも参考にしかなりません。

というのも、その子によって骨太な子・骨格が大きい子・平均体重よりも小さい子・大きい子など色んな体格の子がいます。なので体重だけでは給餌量を決めることが出来ません。体格や体型も考慮が必要なのでBCS(ボティ・コンディション・スコア)を参考にすると良いでしょう。

自分では良く分からないという方は、定期健診の際に獣医に診て貰うと良いでしょう。太りすぎを指摘されて量を調整するときは「子猫の体重の増やし方・減らし方」を参考に少量ずつ調整してください。(急な調整はストレスやリバウンドの原因になります)

ロイヤルカナンから出ている「ラグドールの成猫用」ってどうなの?

たんぱく質や脂質が特別高い訳ではありません。商品ページを見ると心臓の健康維持に配慮して「タウリン、EPA・DHAを配合」と書かれていますが、オメガ3脂肪酸(1.02%)、EPA+DHAが0.4%とこちらも特別高い訳ではありません。

当サイトが参考にしている調査結果は2017年10月の報告でロイヤルカナンから出ている「ラグドール 成猫用」はそれよりも前から販売しているのでこの辺りは仕方がないと思います。(研究もオレゴン州大学とヒルズ社の共同チームで行っている)

穀物も使用していていますし、何よりBHAや没食子酸プロピルといった化学合成された酸化防止剤を使用している点からも推奨できるキャットフードとは言えません。

ラグドールって心筋症が多いみたいだけ「タウリン」とか気にした方がいいの?

特別気にする必要はありません。「タウリン」は必須栄養素なので「総合栄養食」と書かれているフードであれば、健康維持に必要な量を補うことができます。タウリンは不要な分は尿と一緒に排泄されるので過剰摂取を心配する必要が無い栄養素です。

1987年にタウリン不足が拡張型心筋症の原因になることが分かってからは、必須栄養素としてキャットフードに添加されるようになりました。そしてラグドールの心筋症で多いと言われているのは肥大型心筋症です。特定の栄養素の不足よりも遺伝が原因と考えられています。

心臓病に良いよ言われる栄養素もありますが、肥大型心筋症に関しては早期発見と早期治療が最も効果的です。また、事前にできる対策としてはDNA検査を受けて肥大型心筋症を起こす遺伝子を検査しておくと良いでしょう。

ラグドールってやっぱりヘアボールケアとかあげた方がいい?

必要ありません。ラグドールは長毛種なので短毛の猫と比べると毛玉を吐く回数も多くなる傾向にあります。ですが、「ヘアボールケア」や「毛球症に配慮」といったことが書かれているフードは総じて繊維質が高くなっています。これは便と一緒に飲み込んでしまった毛を排泄させる為です。

体質にもよりますが、過剰な繊維は腸内を傷つけたり、便秘やおならを増加させます。まずは1日1回(換毛期は朝晩2回)のブラッシングを徹底してください。これだけである程度の子は毛球症を防げます。毛玉を吐くこと自体は猫とって自然なことなのであまり深刻になる必要はありません。

ブラッシングを行っても毛球症になってしまう子については「猫の毛玉対策・ケア方法」も参考にしてみて下さい。飼い主側でできる対策をしても改善が望めないようなら繊維質が高いフードを取り入れるのも良いでしょう。

ラグドールの子猫には餌をどれくらい与えたらいいの?

1歳までは雑種の子猫同様に「キトン(子猫用)の総合栄養食」か「全年齢対応の総合栄養食」と書かれた栄養価の高いフードを食べられるだけ与えて大丈夫です。ラグドールは完全に成長が止まるまで2~4年とも言われます。

ですが、だいたい1歳頃で体の急激な成長はとまります。その後も少しずつ成長を続けますが骨格など目には見えにくい部分の成長がメインになります。獣医から肥満を指摘された場合は別ですが、ダイエットは1歳以上に始めれば十分です。

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