動物病院でかかる猫の費用とストレスをかけずに連れて行く方法

キャットフード博士
ここでは猫を動物病院に連れていった時にかかる費用や料金。
ストレスをかけずに連れて行く方法・どうしても連れていけない場合の対処方。
子猫を病院に連れていくタイミングや検査項目など、猫の病院に関するあらゆる情報をまとめました。
加奈子
小太郎も病院苦手だったりするの?
小太郎
そーだにゃー、初めていく病院はやっぱりドキドキするにゃ。
しらない先生だと怖いしね。
あと、普段室内から出ない子だと病院は他の犬や猫がいるから興奮しちゃう子もいるにゃ。

 

猫の費用・病院代は?

診察項目 平均費用 割合
初診料 1,000~2,000円 73.6%
再診料 500~1,000円 76.3%
往診料 2,000~3,000円 32%
時間外診療(平日) 1,000~2,000円 24.8%
時間外診療(休診日) 3,000~5,000円 24.4%
指導料 無料 63.4%
電話相談料 無料 88.2
入院費 2,000~3,000円 54.4%
入院費(ICU) 3,000~5,000円 21.5%
診断書 1,000~2,000円 30.5%
FelVを含まない混合ワクチン 3,000~5,000円 63.2%
Felvを含む混合ワクチン 5,000~7,500円 56.6%
FIVワクチン 3,000~5,000円 30.9%
調剤料 1,000円未満 84%
浣腸 1,000~2,000円 39.4%
爪切り 500~1,000円 70.2%
耳毛抜き 500~1,000円 51.9%
肛門嚢圧出(肛門しばり) 500~1,000円 66.1%
歯石除去 5,000~7,500円 20.4%
全身麻酔 10,000~12,500円 27%

 

日本獣医師会が平成27年6月に公表している調査結果によると主な費用は上記のようになっています。表中の「平均費用」と「割合」は最も多かった回答数を挙げていますので、「割合」が低いと費用が前後すると思って下さい。基本的に動物病院は各院が自由に料金を決められるので直接電話で料金を聞く方が早いです。

 

なので病院によって安い項目・高い項目がありますが、一番は 金額よりもネットなどの口コミ情報を元に信頼できる(相談し易い)獣医を選んだ方が良い でしょう。相談し易いということは相談にしっかりと時間を取っているということになるので、多くの子を見てお金を儲けようとはせず1頭1頭をしっかりと診て、飼い主が納得・安心できるようにしてくれている獣医が多い傾向にあります。

 

ただ、最近はペットであってもセカンドオピニオンが当たり前の時代になってきています。自分で調べてみたり、獣医の指示通りにしていても一向に症状が改善しない場合は、より大きな動物病院や信頼できる病院を探して受診してみて下さい。

 

動物病院で猫の「爪切り」をお願いしたらいくらくらいかかるの?

料金(円) 割合(%)
無料 4.2
500円未満 13.8
500~1,000 70.2
1,000~2,000 10.1
2,000~3,000 0.3
3,000~5,000 0.3
5,000~7,500 0.1
7,500~10,000 0.1
10,000~12,500 0.1
無回答 0.4%

出典:日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び飼育者意識調査」H27.6
上記を見ると500~1,000円程度が最も多いことが分かります。また、無料のところが全体の4.2%ありますが、これは「診察料に含まれている」ケースが大半だと思って良いでしょう。中には1万円以上する病院もあるので驚きですね。高級住宅街にある動物病院なんでしょうか?

 

猫の爪は「子猫の爪切りはいつから始める?切り方は?暴れる時のコツ・頻度は?」でも書いたように切り方にもよりますが、大体1週間~10日くらいで伸びてきます。500円未満であれば月に1,500~2,000円程度で済みますが、これだけのお金があればそれなりのキャットフードが購入できます。最初の内は病院にお願いしても良いかもしれませんが、最終的にはあなたがカットしてあげたいところですね。

 

猫にストレスをかけずに病院に連れて行く方法

  • キャリーに慣らしておく
  • 人工フェロモンを使う
  • 洗濯ネットに入れる

 

洗濯ネットに入れたり半ば強引にキャリーに入れる時は、基本的に猫が大人しくしている時を狙いますがトイレ中は絶対にNGです。猫からしてみると「トイレに入っていたら拘束されて病院に連れていかれた」と覚えてトイレがトラウマになってしまい、行きたいタイミングでトイレに行けなくなってしまう為です。

 

キャリーに慣らす為には最初は餌を鼻先に用意してクンクンし出したらキャリーの中に餌を投げ入れます。慣れてきたらキャリーの中でご飯を食べさせましょう。詳しくは「猫のしつけ」を参考にトライしてみて下さい。しつけにはある程度時間がかかるので子猫の内から慣らしておくか、病院に用事が無くても日常的にしつけておくと良いでしょう。

 

また、「フェリウェイ」などの猫用フェロモンは慣れない環境で猫を落ち着かせる効果や食べ物に対する関心を高めたりする効果があるとされています。しつけの際にも効果が期待できそうですが、全ての猫に効果がある訳ではないのでとりあえず試してみると良いでしょう。

 

洗濯ネットは完全に人間側のストレス(ケガ)を軽減する為の方法ですが、これもキャリー同様に軽い空腹状態にした上でネットの中に餌を少量入れておいて猫が自分から入っていくように軽く入口を持ちあげてまちます。袋の中に入ったらチャックを占めてキャリーに入れて病院に連れていきましょう。

 

ネットは網目が細かい方が良いです。猫は薄暗くて狭いところを好むので、無理やり入れるよりも猫から入っていくような袋を探した方が良いでしょう。ネットではなく普通の袋でもできますが、ビニール袋などだと破ける恐れがあるのと通気口が無いので頭だけは袋から出してあげましょう。

 

【初めてでも安心!】猫が暴れる・嫌がって病院に連れていけない時の対処法

  • 薬を盛る
  • 往診をお願いする
  • 猫の症状が軽ければ飼い主が病院に行き細かく症状を伝える

 

事前に電話で「あまりにひどく暴れて連れていけない」と相談してみて下さい。中には少量の薬(ボーっとするような)をくれるところもあって、それを飲ませるとボーっとするので暴れたりすることもなく、ストレスも少ない状態で病院に連れていけます。

 

中には本当に酷く暴れる子がいます。この場合、あなたもケガをする可能性がありますしあまり力だけで押さえつけると猫にとってもあなたに対して嫌悪感が生まれます。無理をせずに往診をお願いするのも手です。日本獣医師会の資料によれば全体の61.1%が通常の往診(時間内)で1,000~3,000円でした。

 

また、健康診断などではなく症状が軽い内であればあなたが病院に行って獣医に相談するというのも手です。例えば、軽い血尿(うっすら赤いくらい)なら検査キットを貰ってあなたが採尿し、また持っていくということも可能です。電話相談は全体の88.2%が無料なのでまずは電話で症状を相談してみましょう。

 

子猫を拾ったら病院でどんな検査を受ければいいの?いつ連れていけばいい?

子猫を保護した場合、当日または翌日には病院に連れていってあげましょう。捨て猫や外猫から生まれた子猫の場合、寄生虫・感染症・ノミダニなどあらゆるケースが考えられます。クシャミや鼻水・下痢・ぐったりしているなどの症状が見られる場合は急を要します。

 

病院では「子猫を拾ったので一通りの検査をしたい」と言えば基本的にその子の状況に合わせて必要な検査をしてくれます。病院にもよりますが2~3万円もみておけば大丈夫です。検査項目としては以下のような内容がメインになります。

 

  • 触診
  • 血液検査
  • 検便
  • 猫白血病ウイルス(Felv)
  • 猫エイズウイルス(FIV)
  • ノミ・ダニの駆除

 

ちなみに、動物病院に連れていけば面倒を見てくれる・保護してくれると勘違いして連れていく方がいますが、基本的にはあなたを飼い主として検査をし、検査費もあなたから徴収します。中にはそういった保護活動に熱心な病院もありますが、基本的にはあなたが飼い主ということになります。

 

最終的に里親を探すつもりだとしても、あまり病院には関係ありませんし、里親を探す手助けも病院ではしてくれません。何を言いたいかと言うと、里親も見つからず最悪のケースを想定した時に「感染症にかかっていて長生きもできない子猫をあなたが育てる」気が無いなら保護も餌やりもしないでください。ということです。

 

少し過激な発言になってしまうのには環境省が公開している「犬・猫の引き取り及び負傷動物の収容状況」にあります。平成16年度には238,929頭だった猫の殺処分数は平成28年度には45,574頭にまで減っています。ただ、それでも4万頭以上が毎年殺処分されています。

 

 あなたの保護という行動はとても素晴らしい行動だとは思います が、猫は早い子で5ヵ月から妊娠が可能になります。一時は保護していたものの、飼いきれなくなり飼育放棄した場合、妊娠・出産する可能性は十分にあります。また、感染症は母子感染するものが多く、不幸な命を増やすことにもなります。

 

上記を考慮し、最終的にあなたが飼育する(飼育できる環境かどうかも含めて)という気持ちがある方にはどうか最後までその子を看取ってあげられるようにお願いをしたいと思います。私自信、最初は姉猫を保護したところから猫好きが始まり妹猫は里親として引き取って今も2匹と一緒に暮らしています。

 

病院での猫のノミ・ダニ駆除っていくらくらいかかるの?

  • 内服薬(飲み薬)で1,000~1,500円
  • スポットオン(首筋に垂らす)で1,000~1,500円
  • 注射だと5,000~7,500円

 

内服薬やスポットオンタイプはネット通販でも購入が可能で、手軽に使えます。そうはいっても薬なので副作用で脱毛や嘔吐などの症状が出るケースもあります。何度も自分でやっていて慣れている方を除いて初めて猫を飼う方は一度は病院でやって貰うのが良いでしょう。

 

「ノミ・ダニどちらにも効果があるもの」や「シャンプーで効果が薄まるもの」・「頻度」など色々相談もできます。また、病院で処方されるもの(通販でも購入できますが)は市販の「ノミよけ首輪」などと違って効果が高いので、それぞれの薬のメリット・デメリットを確認して最も良いと思ったものを処方して貰いましょう。

 

「猫の病院代が払えない!」そうなる前に確認すべきポイント

  • 事前に他の病院でかかる費用を確認する
  • 急を要する入院であっても事前に費用を確認する
  • 分割やカード支払いが可能か確認する
  • ペット保険に加入しておく

 

動物病院は診療や治療にかかる料金を獣医が自由に決めることができます。なので病院によってかかる費用が全く変わります。例えば日本獣医師会の資料を参考にするとヘルニアの手術費用は平均して7万円程度(入院代は別)ですが、下は10,000~15,000円から上は300,000円以上するところもあります。

 

極論ではありますが、このように治療費が大きく変わることもあるので通える範囲の病院がその病気や治療に対応しているのか?対応しているのであれば費用はいくらかかるのか?といったことを事前に確認することが大切です。また診断の結果、急な入院・手術が必要になった場合も慌てずに費用を確認し、分割やカード支払いが可能なのか確認しておきましょう。

 

猫を病院に連れて行くかどうかの判断に迷った時

猫と暮らしていると急な「嘔吐」や「下痢」・「血便」など「どうしよう⁉」と思う場面も珍しくはありません。病院に連れていくべきか迷った時には焦らずに子猫の場合は「子猫について」を参考にして頂き、成猫の場合は「猫の症状・病気」を参考にして頂ければと思います。

 

但し、あなたから見ても明らかに「普通じゃない!このままじゃ大変!」と思うのであれば迷わず病院に連れていってあげて下さい。特に子猫は成猫とは違い体力も免疫力も低く、成猫と同じ感覚で「大丈夫でしょ」と腹をくくっていると気づいたら危険な状態になっていることもあるので気を付けてくださいね。

 

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