【猫・子猫の結膜炎はうつる?】効果的な目薬3選と自然治癒について

キャットフード博士
ここでは猫の結膜炎に効く市販の目薬や子猫の結膜炎が長引く際の対処法、猫の結膜炎がうつるのか?
自然治癒する可能性や治療費など、猫の結膜炎に関する情報をまとめました。
猫が結膜炎を発症している方は参考にしてみて下さい。
加奈子
へー、結膜炎の原因って色々あるのねー。
ゲッ!人にうつる場合もあるの!?
小太郎
加奈子ちゃん、ちゃんと読むにゃ。
結膜炎がうつる訳じゃなくて、他の病気の話だにゃ。
飼い猫に感染させない為の考え方についてもまとめてあるから、猫と暮らしてる人は読んでおいて欲しいにゃ。

 

猫の結膜炎に効果的な市販の目薬3選

ここでは猫の結膜炎に効く市販薬をご紹介します。但し、ただの結膜炎だと思っていたら感染症だったというケースも十分に考えられるのでまずはきちんと病院で検査を受けることをおすすめします。

 

佐藤製薬「動物用・ドラマ」

出典:佐藤製薬株式会社

  • 成分:塩酸ナファゾリン・0.45mg、グリチルリチン酸二カリウム・6mg、マレイン酸クロルフェニラミン・3mg
  • 効能:結膜炎、結膜充血、角膜炎、涙腺炎、眼瞼炎、外傷性眼炎
  • 用法・容量:1日3~6回、1~3滴の範囲で点眼
  • 15ml 900円

 

人間用の医薬品も作っている製薬会社なので安心して使うことができます。炎症やかゆみを抑える効果があり結膜炎にも効果が期待できます。

 

内外製薬「犬猫の目薬 犬ちょこ目薬V」

出典:内外製薬株式会社

  • 成分:塩酸エフェドリン-0.03g、硫酸亜鉛-0.10g、マレイン酸クロルフェニラミン-0.01g、ホウ酸-2.00g、クロロブタノール-0.15g
  • 効能:結膜炎、結膜充血、角膜炎、涙腺炎、眼瞼炎、外傷性眼炎
  • 用法・容量:1日3~6回、1~3滴の範囲で点眼
  • 15ml オープン価格

 

薬の他にシャンプーなどの製造・販売をしている内外製薬の抗炎症目薬です。目やにも効果が期待できて目にしみないので目薬が苦手な子におすすめ。

 

現代製薬「アイペットヤマイチ」

出典:現代製薬株式会社

  • 成分:硫酸亜鉛水和物:0.3g/100ml、エフェドリン塩酸塩:0.1g/100ml、ホウ酸、塩化ナトリウム、クロロブタノール
  • 効能:結膜炎、結膜充血、角膜炎、涙腺炎、眼瞼炎、外傷性眼炎
  • 用法・容量:1日3~6回、1~3滴の範囲で点眼
  • 50ml 1,000円

 

動物用の医薬品製造をしている現代製薬が出している抗炎症目薬です。薬以外にもシャンプーやサプリメントなどの製造・販売をしています。

 

長引く子猫の結膜炎ってどうしたらいいの?

結膜炎と言っても、次項でまとめたように原因はいくつか考えられます。傷や異物が原因であれば通常は1~2週間の目薬で治るケースがほとんどです。一番心配なのはウイルスや細菌感染が原因の結膜炎です。成猫であれば感染しても無症状で終わることも珍しくはありません。

 

但し、子猫の場合はどうしても免疫力が低い為、長引いたり重症化することも珍しくありません。「5 猫の結膜炎が治らない時の対処法」を参考にセカンドオピニオンも検討してみて下さい。またくれぐれも人間用の目薬を使ったりせずに処方された薬を使って下さい。

 

猫の結膜炎は人や猫にうつる?そもそもの原因は?

結膜とは白目からまぶたの裏側まで続く膜で、ここに異物が混入したりウイルス・細菌感染・角膜炎や流涙症・副鼻腔炎などが原因で角膜炎を起こします。

 

ウイルスや細菌による感染症(風邪のような症状で猫同士でうつる)

猫ウイルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症といった「猫カゼ」や「猫のインフルエンザ」と呼ばれるようなウイルス感染症が原因で風邪のような症状の他に口内炎や角膜炎・結膜炎といった粘膜の炎症を起こします。これらのウイルスは人にうつることはありません。また、人間の風邪が猫にうつることもありません。

 

但し、鼻水が出るクリプトコッカス症やくしゃみ・鼻水といった症状がでるアスペルギルス症など、風邪と似たような症状がでる人獣共通感染症もあるので猫に風邪のような症状が見られる場合は一度病院で検査をし、獣医に「人にうつる可能性があるのか?」を確認する方が良いでしょう。

 

ちなみに人にはうつりませんが、猫同士では容易に感染します。唾液・鼻水・くしゃみ・食器の共有や感染した猫に人が触った手で未感染の猫に触るなどで感染する為、感染猫は別の部屋に完全に隔離する必要があります。多頭飼いや放し飼いをしている場合は注意しましょう。

 

猫ウイルス性鼻気管炎(ヘルペスウイルス)はインフルエンザのようにいくつか型があるので完全に防ぐことはできあせんが、猫カリシウイルス感染症を含めた2つのウイルスは一般的な3種混合ワクチンで予防が可能なので、定期的なワクチン接種である程度感染を防ぐことができます。

 

基礎疾患(人・猫にうつらない)

もともと発症していた眼病が原因で結膜炎を起こすこともあります。例えば角膜炎・流涙症・副鼻腔炎・ドライアイなどです。結膜炎の状態によっては症状が進行しチェリーアイや角膜炎を併発することもあります。「11 猫の結膜炎で出る症状」を参考に目や目を気にする仕草が見られる場合は早めに受診しましょう。

 

キズ・異物の混入(人・猫にうつらない)

ゴミなどの異物が混入したり、猫が自分でグルーミングの際に目を傷つけてしまった、目周辺の毛が刺激となることで結膜に傷ができてしまい炎症を起こしたり、花粉が原因でアレルギー反応による炎症を起こして結膜炎となることがあります。目の周りの毛をカットしたり目の洗浄などを行い治療を進めます。

 

猫の結膜炎は放置で自然治癒する?可能性は?

  • 軽度の場合
  • 病気や感染症が原因ではない場合
  • 免疫力が高い若くて健康な成猫

 

上記の場合は放置で自然治癒する可能性はあります。但し結膜炎の症状が軽度なのか重度なのかといった判断は素人には難しいです。また子猫・老猫の場合はウイルスや細菌感染による結膜炎が悪化し易いです。目薬を使った方が炎症も早く収まりますし、原因が結膜炎以外の眼病の可能性もあります。基本的には目に異常が見られる場合は病院で受診することを推奨します。

 

猫の結膜炎が治らない時の対処法

例えば、ウイルス性結膜炎の治療を進めていたのに実際には細菌性結膜炎だった場合そもそも薬が違うので治療が長引いたり、改善効果が出ないことがあります。この場合、かかりつけの病院に改善効果が見られないことを伝え治療の見直しをしてもらいましょう。

 

獣医があなたの話しを聞いてくれないこともあると思います。その時にはセカンドオピニオンも受けてみて下さい。その際に「〇〇と診断されて××という薬を△日程つかっているけど一向に良くならない」と詳しく伝えるようにしましょう。また、「治ったと思ったらまた症状が出た」というケースもあります。

 

「猫ウイルス性鼻気管炎」は一度感染すると症状が治まったとしても8割以上がウイルスを保有した状態になります。健康な状態であれば問題ありませんが、病気などで免疫力が低下すると再び症状が現れます。特に子猫や老猫は免疫力が低いので注意が必要で、肺炎を併発することもあります。

 

猫の結膜炎にかかる治療費の相場

  • 点眼薬
  • 目周辺の毛をカット
  • 目の洗浄
  • 抗生物質(感染症の場合)
  • 目を擦ってしまう場合はエリザベスカラー

 

動物病院は獣医が自由に料金を決めることができるので病院にもよりますが、傷が異物が原因の結膜炎であれば上記のような治療をして5~6千円で1~2週間で完治するケースが多いです。ウイルスや細菌性の場合は長引くこともあり1ヵ月ほど通院・処方薬が必要になることもあります。

 

その場合も完治までには2万円もあればだいたい完治します。問題なのは子猫に多い結膜炎が重度の場合です。完全に瞼が癒着してしまうと全身麻酔をしての手術となり数万円から10万円程度かかることもあります。もし診察して手術が必要と言われた場合は事前に費用を確認して他に通える範囲で手術が可能な病院はないか?費用はいくらか?といった確認もしてみると良いでしょう。

 

猫が片目だけ結膜炎っぽいんだけど原因は?病院へは行った方がいい?

片目だけの場合、「3.3 キズ・異物の混入(人・猫にうつらない)」の可能性が高いです。傷や異物が原因であればもう片方の目にうつることもないので症状の度合いによっては自然治癒も望めますが、薬を使った方が炎症を抑えることもできるので早く治ります。

 

傷や異物が原因であれば1回通院して1週間程度の薬を処方して貰いきちんと使えば治ります。初診料や薬代など全て含めても5~6千円で済むケースがほとんどです。手持ちが無くても後日支払いや分割に応じてくれる病院もあるので事前に電話して聞いてみると良いでしょう。

 

猫の結膜炎で出る症状

  • 目を気にする(手で目周辺を擦る)
  • 白目の充血
  • 顔を物や床に擦りつける
  • 涙の増加
  • 瞬きが多くなる
  • 目から黄緑色の膿が出る
  • 目やにが増加し目が開かなくなる
  • 目の腫れ
  • 角膜炎の併発
  • 瞼の癒着(重症)

 

角膜炎を併発すると目の痛みから目をショボショボさせたりします。上記以外に風邪のような症状(くしゃみ・鼻水など)が出ている場合は猫ヘルペスウイルスや猫カリシウイルスなどのウイルス、クラミジアやマイコプラズマといった細菌に感染している可能性もあります。

 

単純に目の傷や異物の混入といったケースもあれば、上記のような感染症のケース、花粉などによるアレルギー症状でも結膜炎になることがあります。原因を特定しないことには対症療法にしかなりませんし、病気が長引き悪化することもあります。まずは病院で診断を受けるようにしましょう。

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